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始まりは営業ツールの統一化。複合的な課題が一斉解決へ。 全社採用だからこそ発見できた「プラットフォーム」としてのROOVの価値

#効率化, #ナレッジマネージメント

野村不動産株式会社

住宅事業本部 営業推進部 副部長 兼 営業企画課長 山田 博之様(写真右)/住宅事業本部 営業推進部 営業企画課 課長代理 佐藤 陸様(写真左)

2022年6月に、野村不動産株式会社様の新築分譲マンションシリーズ「プラウド」全物件の、プレゼンテーションツール・販売資料のデジタル化および販売プラットフォームとして、ROOV(ルーブ)が採用されました。


採用から約1年。改めて、DX化を推進する上での課題、ROOVを販売プラットフォームとして採用いただくに至った背景とその効果、今後のDX化への展望について、ROOV採用を推進いただいた 営業推進部 営業企画課の山田様と佐藤様にインタビューさせていただきました。


(インタビュアー:株式会社スタイルポート 取締役 マーケティンググループ担当 堀井秀雄)


Index

DX化の課題は現場とのギャップ。ROOVは、現場も「これならできる」

堀井:まずはお二人が所属されている営業推進部 営業企画課が御社の中でどういった役割を担っていらっしゃるのかお伺いできますでしょうか。

 

山田様:営業推進部は元々、広告表現の管理や総務のような役割を担っており、業務は多岐にわたります。その中で営業企画課は「営業推進」という本来の目的に一番フォーカスした組織ということで発足されました。

 

営業部が分散化し営業エリアが全国に拡大する中で、本部の営業方針を均一に広めたり、営業ツールの最適化やオンライン営業への対応など、営業の精度を高め推進するための企画を行っています。

 

特に、コロナウイルスの影響でオンライン営業やDX施策等の必要性が高まる中で、営業ツール等は営業部ごとの部分最適化が進んでしまっているという危惧もあり、「統一化を図る」という目的もあります。

 

堀井:コロナウイルスの影響で、従来の対面接客から販売方法を変える必要がある、という意識がマンション販売業界で広がり、DX化・デジタルツールが当たり前になると、今度はそれらをベースに新しい売り方を模索していこう、という動きがどんどん回りだした時代だと我々も実感しています。そういう中で、御社としてDXに関する課題や目標はありますか?

 

山田様:実際にお客様と接する営業担当者と、我々のように推進する組織とのギャップですね。

 

コロナウイルスがきっかけで、オンラインによる営業スタイルの変化が急速に進みましたが、その一方で、お客様にモデルルームをお見せして広さを感じていただく、そういった従来の不動産営業へのこだわりも現場には強く残っています。新しいことにチャレンジし、最適化していく必要があると我々は感じていますが、私たちもかつて現場にいた経験があるので、現場の立場を考えると、納得しづらい部分もあるだろうな、と感じます。

 

ROOVは、そういった現場の営業担当者にとっても「これならできるかも」と思ってもらえるツールなのではないかと捉えています。

 

佐藤様:ROOVを導入した背景としては、デジタル化という側面だけでなく、紙削減をメインとしたサステナビリティの観点に加え、リスク管理も大きな目的でした。

 

情報をクラウド上に集約することで、一括して差し替えができる等、リスク管理ができる。加えて紙も削減できるので、サステナビリティにも繋がる。コロナによるデジタル化の後押しと、会社組織として求められている社会背景的な要素が相まってうまく推進することができたのではないかと思います。

 

リスク管理に関しては現場の自由度を残した中で、いかにフィールドや基盤を整えられるかが課題でした。安心安全に何でもやってもらえるようなフィールドを我々で整備し、最適な使い方を現場で軌道修正していくようなイメージです。

全社導入だからこそ発見できた、プラットフォームとしての価値

堀井:ROOVの導入にあたり、現場ごとに資料を管理するのではなく全社で統一化していく、というのは御社としても課題感をお持ちだったのでしょうか。

 

山田様:そうですね。ROOVは、現場での導入が最初のきっかけでした。社内で徐々に認知が広まりROOVを採用させていただく物件がじわじわと増えていく中、ROOV以外のデジタルツールを導入する物件も増えていきました。現場ごとにツールが統一されておらず、それぞれのサービス内容や費用対効果も我々では把握できない。また、同一エリアでお客様が回遊された時に野村不動産として案内が統一されていないというのも問題でした。

 

お客様にご提示するものに関して、このROOVというプラットフォームに集約していくというのは非常に画期的でした。

 

佐藤様:当たり前のことですが、プラットフォームは1物件で採用するのではなく、全物件で統一しないと意味がありません。弊社は物件間での異動も多いのですが、同じプラットフォーム上で物件を扱うことができれば習熟度も早く、情報もすぐにキャッチアップできます。

このプラットフォームにアクセスすれば、全物件のご案内資料を確認でき、何かトラブルがあった際も情報に辿り着くことができます。各営業部の全物件を横断して管理できる、横串機能としての価値も大きいと思います。

 

堀井:我々としても、現場単位でのご採用が多いので、せっかく集約された情報がその現場の販売が終わったら活用されずに終了、というのはもったいないと感じていました。

また、佐藤様のお話にもありましたが「販売員の引き継ぎがとても楽になった」というお声は良く頂きますので、そこのメリットの大きさを改めて実感しました。

 

 

佐藤様:ROOVを導入した後は、お客様もURLから簡単にアクセスできる事や、行動解析ができる等、実利のメリットが営業担当から好評で現場でも一気に浸透していきました。

 

山田様:最初は営業ツールの統一化から始まり、ROOVの機能を理解するにつれて、情報を統一管理できることの価値に気づき、現場としてもしっかりメリットがあったので、両方のサイクルがうまく回っていったという感覚です。

 

現場ごとの部分最適化が進む中発生していた課題が、ROOVを導入することで一斉に解決に結びついた、という印象ですね。解決できる課題が1個ではなく、リスク管理・サステナビリティ・横串機能など、様々な要素が詰まっていたと思います。

 

堀井:単なる営業ツールではなく、まさにプラットフォームとしてご評価いただけた、ということですね。

 

山田様:そうですね、1物件だけではなく全物件で導入したからこそ、発見できた価値だと思います。

マンションギャラリーの拠点化は「人」にフォーカス

堀井:御社に限らず、複数物件を同時に検討できる「総合マンションギャラリー」が増えています。サスティナビリティというお話も出ましたが、御社が販売拠点化を積極的に進めている背景の1つとして、環境への配慮があるのでしょうか。

 

山田様:仰るようなSDGsへの対応以外にも、我々は「人」にもフォーカスをしています。従来のプレハブの販売センターと比べると、例えばビルインのような環境の方が社員の満足度も高い。また、郊外等になると意外と大変なのが通勤時間になります。こういった負担やストレスは全て販売員が許容するのが当たり前というのも本来あるべき姿ではないと考えています。拠点化する事で職場環境への満足度が高まり、その結果、お客様へのサービスがより良くなり、お客様にとっても快適な空間で商談ができる様になると考えています。

 

堀井:環境への配慮やコストカット、というお話はよく聞きますが、そういったお話は初めてお伺いしました。

ROOVが導入されている、総合型マンションギャラリー「プラウドラウンジ名古屋」

 

山田様:従来は、現地の近くで販売することの優先順位が非常に高かったと思いますが、オンライン化が進んだ今、販売場所と現地が必ずしも近くである必要性はなくなってきました。それにより失われたものをデジタルの力で解消している最中なのでは、と思います。

 

総合型のマンションギャラリーでは、モデルルームは1部屋しかない、という状態なので、ROOV walkやパノラマパースと組み合わせてご案内しています。リアルとVRどちらかだけ、ということではなく、両方を組み合わせていくのが最適化の1つの答えなのでは、と思います。

本来やるべきことに注力できることが重要。変わる販売現場と、広がるROOVの活用

堀井:ROOVには行動ログを確認できる機能がありますが、現場の方々からの評価はいかがでしょうか?

 

佐藤様:使っている現場は非常に多いと思います。MA機能が備わった色んなサービスに今までチャレンジしてきましたが、ROOVはお客様一覧画面が見やすい。そこを一番よく見ているというという声をよく聞きます。

 

堀井:ROOVは今後、シナリオに応じた資料の自動送付や通知機能などの機能拡張も検討していますが、現場としてはお使いいただけそうでしょうか。

 

山田様:はい、使えそうな感覚があります。自動化すること自体が重要ではなく、それによりルーチンの業務が削減でき、生まれた時間で今までできなかった細分化されたニーズに対するプロモーションを打てること、そちらの方が重要だと思います。

 

堀井:本来やりたい営業に力を注ぐということですね。

 

堀井:ROOVをお使いいただくことで業務が大きく変わった、販売の仕方そのものが変わった、といった感覚があればお伺いできますでしょうか。

 

佐藤様:我々は当初、ROOVはご来場いただいたお客様にお見せして共有する、という使い方を想定しておりましたが、来場手前の資料請求の段階からROOVを共有したり、エントリー限定サイトのコンテンツとして利用したり、お客様との接点が少し変わってきたかなという感触がありますね。

 

堀井:販売現場の方々もROOVをうまく活用いただいているんですね。

 

山田様:現場の担当者がROOVの使い方を考え活用の幅を広げるという動きは当初からありましたね。シェアしたリンクへアクセスできる2次元バーコードを現地の看板に設置したり、カードに2次元バーコードを印刷し来場者にお渡しするなど、なるほどなと思いました。

ROOVへアクセスできる2次元バーコードを印刷したカード

 

堀井:最後に、今後DX化で改善したいことやビジョン等があればお聞かせいただけますでしょうか。

 

山田様:お客様への価値提供という観点ではROOVに統一されておりますが、顧客管理やMAツール等、ROOV以外でも様々なツールを使用しています。一方で、ツールが多すぎて覚えるのも大変ですし、機能していないものも幾つかあります。この様な課題を解決するためにも、なるべく1つに統合したいという思いはありますね。現状では非常に難しい課題ではあります。

ROOVはプラットフォームとして様々なシステムとAPI連携ができ、スタイルポートはそれを可能にする技術力がありますので、システム統合していく上でも様々な役割を期待したいと思います。

 

※感染症対策のうえ取材を行い、撮影時のみマスクを外しご対応いただきました。

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